長國寺を知る

住職あいさつ

長國寺は、天文十六(1547)年に傳為晃運(でんいこううん)大和尚を御開山(ごかいさん)としてお迎えし、真田幸隆(さなだゆきたか)公を開基(かいき)として建立された、曹洞宗のお寺です。
もとは上田の地にございましたが、元和八(1622)年に信之(のぶゆき)公が松代に移封されたのに伴い、現在の地に移ってまいりました。
開創以来、真田家の菩提寺として、五百年の長きにわたってその法燈(ほうとう)を今日まで伝えてきております。
寛永五(1626)年には信濃の国一宗の僧録司(そうろくす)となり、次いで大本山總持寺の輪住地(りんじゅうち)となりました。現在でも總持寺の直末(じきまつ)として、多くの末寺を有する古刹であります。
また一方では、曹洞宗の専門僧堂(修行道場)としての役割を担(にな)い、禅の教えを学び行ずることを通じて、数多(あまた)の宗門僧侶の育成にも尽力してまいりました。
国の重要文化財に指定されております信之公の御霊屋(おたまや)や、本堂を中心とした堂塔伽藍の佇(たたず)まいは、その伝統の重みを感じさせてくれるに充分な雰囲気を漂わせるとともに、思わず手を合わせたくなるような厳粛なる輝きを、今なお放ち続けております。
加えて、日曜参禅会や写経会、住職の法話を聞く聞法(もんぽう)の会など、檀信徒を対象とした布教活動も盛んに行っており、広く地域社会の文化的拠点ともなっております。
どうぞ直(じか)にその歴史と文化に触れながら、心の安らぎを味わい、深遠なる風情を実感していただきますとともに、ご自身の宗教的情緒をより一層養ってくださいますよう、皆様のご参詣を心からお待ちしております。

四十四世住職 柴田康裕 合掌

四十三世住職 禅海義春

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